
この記事では、浴室乾燥機を使用している時にブレーカーが落ちてしまった!
もしくは、たまに落ちる事があって困っている、という方に向けてその原因を解説しています。

浴室乾燥機が止まってしまうだけでも困りますが、お家全体の電気まで切れてしまうとさらに困ってしまいますね。
結論、浴室乾燥機使用中にブレーカーが落ちる原因としては下記の点が考えられます。
ポイント
- ブレーカーの容量を超えてしまった
- 漏電(電気が別の所に流れてしまっている)
浴室乾燥機は家電の中でも最大クラスの大きな電力を使用するので、ブレーカーの容量を超えてしまった可能性が一番に考えられます。
詳細は各項目で解説していきます。
ブレーカーの種類

ブレーカーと一言で言っても、実は一般家庭用では主に3種類のブレーカーが使われています。
そして、それぞれ違った役割を持っていて、落ちたブレーカーによって原因が判断できます。
①サービスブレーカー(アンペアブレーカー)

一番左にある、大きなブレーカーは、『サービスブレーカー』と言います。
ポイント
最近は、スマートメーターと言って電力会社の設置しているメーターが新方式の物があります。
その場合写真の様なサービスブレーカーは無い場合があります。(メーター側で電子制御されている)
※落ちた場合はどうするか?→10秒すると自動で復旧する様になっています。※それでも戻らない場合は電力会社に連絡
電気を使用するには、どこの家庭も電力会社と契約をしています。

その際に、契約容量と言って『どのぐらいの電力を使用する』というのをあらかじめ決めて契約をしています。
※写真の様にわかりやすくブレーカーに50Aという様に書かれている事もあります。
そして、その容量を超えて使用しない様に、容量を超えた場合に電力を遮断するのがサービスブレーカーとなります。

この契約は○○A『アンペア』という形になっており、同時に使用できる電力の値が決まっています。
今回解説する浴室乾燥機は暖房や乾燥機能を使用する時に約12Aを消費します。
なので、例えば契約容量が30Aだったりすると、残りは18Aしかないので、他のエアコンなどの家電を同時に使ってしまうと超えてしまう可能性が高くなります。
落ちない様にするにはこの契約容量を上げれば良いのですが、東京電力などでは契約容量によって電気の基本料金が変わるので、あまり上げ過ぎると電気代が高くなってしまいます。

まるでスマホの料金プランみたいだね
②漏電ブレーカーについて

次に『漏電ブレーカー』について、
家庭で使われている電気が、正常ではない所に流れる『漏電』を防ぐ為に設置されています。
例えば、ドライヤーなどの機器が水浸しになってしまっている場合、そのまま電気が流れ続けるとその水を触った人間は感電してしまいます。

そういった危険を防ぐ目的で、漏電を検知したら電気を遮断する為に設置されています。
③安全ブレーカーについて

安全ブレーカーに関しては、写真の様に家庭内の各電気回路に小分けされて設置されています。
レバーがたくさん見えますが、それぞれに小さなブレーカーが設置されています。
目的としては各電気回路の過電流やショートを防ぐ為です。
小分けされているので異常が起きた場合その箇所だけが落ちるので、全体には影響しないで済むのと、どこが原因かわかりやすい様になっています。
この安全ブレーカーにも、サービスブレーカーと一緒で使える容量が決まっています。
一般的には一つあたり15A~20Aになっているので、それを超えると落ちる事になります。
浴室乾燥機でブレーカーが落ちる原因と対処法
それではここからは、なぜそれぞれのブレーカーが落ちるかの原因と対処法を解説していきます。
ポイントは、紹介した3種類のブレーカーのどこが落ちているか?を確認する事です。
サービスブレーカーが落ちている
サービスブレーカーが落ちている場合、お家全体での電気使用量が契約容量を超えてしまっている事が原因として考えられます。
契約容量について、ブレーカー自体に書いている場合はわかりやすいですが、書いていない場合は、毎月の料金のお知らせなどに書いてあるのを確認しましょう。
少し面倒ですが、落ちた時に同時にどの家電を使用していたか思い出してください。
※例:主な家電の使用電力
IHクッキングヒーター | 14A~30A |
---|---|
エアコン | 10A~30A |
トースター | 約12A |
ホットプレート | 約12A |
食器洗浄機 | 約12A |
電子レンジ オーブンレンジ | 約12A |
アイロン | 約12A |
乾燥機 | 約12A |
電気ポット 電気ケトル | 約12A |
ドライヤー | 約10A |
電気暖房機器 | 約10A |
上記表を参考に、もし同時に使用していた家電の合計が契約容量を超えている場合は、それが原因として考えられます。
対処法
- 対処法1:同時に使用する家電を減らす
- 対処法2:契約容量を見直す
対処法は上記の通りで、同時に使用する家電の数を減らせるのであれば減らす。
もし、減らすのは難しそうな場合は契約容量を見直す。
参考までに、エアコンが数台あるファミリー向け住宅の場合50Aが一つの目安です。
エアコンが2台以上あって浴室乾燥機もある場合は30Aなどでは不足しがちです。
ポイント
東京電力の2022年6月時点の情報をもとにすると、30Aから50Aに契約変更した場合、基本料金はおよそ600円アップとなります。
年間にすると7,200円なので、高くはありませんが安くもない金額です。
契約容量が上がると基本料金が上がってしまうので、それを抑えるには電力会社を見直すのもおすすめです。
電力会社を変えるのは、今までやった事が無い方も多く少し面倒に感じるかもしれませんが、手続きは意外と簡単で多くのメリットがあります。
現在、電力自由化といって民間の電力会社が増えており、独自に割引プランなどを設けています。
実は、その中に契約容量に関わらず基本料金が無料という物があります。
これ、今回の容量オーバーに対してかなりドンピシャにおすすめしたいプランになります。
なぜかと言うと、容量をアップしてブレーカーが落ちなくなる+基本料金無料+トータルの料金も安くなる
と同時に二つのメリットがあるからです。
ただし、自分で契約を切り替える必要があるのはデメリットですが、下記サイトを使うと簡単に見積りが出来ます。
少しの手間でブレーカーが落ちなくなって快適なのにプラス、年間1万円以上の電気代削減もついでに出来る可能性があるので、おすすめします。

例えば、契約容量を50Aに変更したとしても基本料金は無料なので、たくさん使う場合はかなりお得です。
安全ブレーカーが落ちている
安全ブレーカーが落ちている場合、その小分けされた回路内での容量をオーバーしている可能性があります。
例えば、容量20Aの安全ブレーカーに浴室乾燥機と洗面所のコンセントがつながっていたとします。

そうすると、浴室乾燥機は約12Aなので単体では超えませんが、洗面所にあるドラム式乾燥機:12Aを同時に使用すると、合計が24Aとなり容量オーバーで安全ブレーカーが落ちてしまいます。
また、この状態は別の問題もあり、使用されている電気配線には許容電流という数値があり、それも約20Aとなっています。
なので、安全ブレーカーが落ちたという事はそれを超えた電流が流れている事になり、ブレーカーが落ちる以外にも電線が熱を持ったりするなどの危険があります。
なので、対処法としては、浴室乾燥機は専用の別回路にするなどの電気配線の見直しが必要で、電気屋さんに工事を依頼する必要があります。
ちなみに、浴室乾燥機は本来別回路にする様にメーカーから指定されており、他のコンセント等と共用しているのはNGとなります。
漏電ブレーカーが落ちている
もし、漏電ブレーカーが落ちている場合、文字通りですが漏電が考えられます。

漏電ブレーカーが、浴室乾燥機を使用中に落ちるのであれば、浴室乾燥機自体の故障が考えられます。
稀に、浴室乾燥機自体の故障で漏電が発生する事があります。
この場合は浴室乾燥機自体を修理するか、交換する必要があります。
まずは、浴室乾燥機のメーカーの点検を依頼しましょう。
浴室乾燥機からの漏電の有無や、原因の調査を行ってもらえます。
まとめ
今回は浴室乾燥機を使用中にブレーカーが落ちたら、というテーマで原因と対処法についてまとめました。
ポイントをおさらいすると、『3つあるうちのどのブレーカーが落ちたか』が重要です。
漏電ブレーカーが落ちる事はあまり多くはないので、
・サービスブレーカーが落ちたら:契約容量、もしくは電力会社も変える
・安全ブレーカーが落ちたら:浴室乾燥機を専用の別回路にする
という対処法だけ押さえてもらえたらと思います。
特に、エアコン、炊飯器、ドライヤーとの同時使用はよく聞くパターンですので、注意してみてください。